残暑厳しい中、飲みたくなるのは爽やかな白。最近はChablisを選ぶことが多い。Chablis AOC で期待されるのは、まずレモンの香り、ほのかなオレンジ、口に含むとチョークのミネラル感、スッキリとした飲み口。今回の2本にもこの特徴がみられた。それに加えDomaine Daniel Sèguinot & Fillesでは、梨の瑞々しさに続いて梨の種のような苦味も感じられた。Chablis の基本を振り返ってみよう。Chablisは、100パーセントChardonnayを使ってChablis地区で作られた白ワイン。Chardonnayは多くの地域で栽培され、様々なスタイルのワインになるが、Chablisのスタイルは独特でCharonnayの本来の姿を表しているとも言われている。Chablisの特徴のひとつである石灰質のミネラル感は、Kimmeridgeanという牡蠣の殻や化石を含む石灰質の土質に由来するとされる。牡蠣とChablisが合うというのもこの土壌によるものとも言われる。格付け最上位のChablis Grand Cru からChablis Premier Cru、 Chablis 、Petit Chablisの4つに分類される。Grand CruとPremier Cruのワインは、樽で貯蔵し味わいに深みと複雑性を持たせる楽しみ方があり、ChablisとPetit Chablisは早飲みでそのフレッシュさを味わう。ちなみにPetit ChablisはChablisに劣るという訳ではなく、土壌が異なるという違いがある。色々なタイプのChablisを試してみるのも楽しそう。秋になり涼しくなったら重みも感じられるような、Grand CruやPremire Cruも試したい。
評価(5点満点)
Domaine Daniel Sèguinot & Filles Chablis 2022 3.5点
Dampt Frères Chablis Vielles Vignes 2022 3.5点
Chablis と合わせた毛蟹