今回はBarolo2本を飲み比べてみた。Baroloには規制があり、ブドウはNebbiolo 100%を使い、熟成期間は3年でそのうち2年間は木樽を使用しなければならない。アルコール度は13%以上となっている。一般的な特徴としては、酸味が高く力強いタンニンを感じるフルボディ。Nebbioloは皮が薄くワインの色合いも薄めだが、熟成するにつれてガーネット色を帯びてきて、それとともに特徴的なタールとバラとタバコの香りがしっかりと現れる。 Barloroは伝統的には、この力強いワインを時間をかけて熟成させる重厚感のあるものだ、しかし時代とともに人々の好みが変わりフルーティーで飲みやすいものが好まれるようになるとBaroloの人気は下火になってきた。そこで新しいBaroloをつくり始めた生産者が出てくる。彼らはBarolo Boysと呼ばれそのワインは人気となった。時は流れて、本来の個性を失ったBaroloを嘆きを懐かしむ声も出だして、現在は伝統は、Barolo boy派、その中間のものと多岐にわたる。
まずCanonica’s 2020 Paiagallo を開けてみる。色は薄めのガーネットで透明感があり。香りは熟したとドライフラワーフルーツ感のありそうなワインの予感。飲んでみるとやはりフルーツのどっしりしたボリュームを感じる、タンニンもたっぷり。カリフォルニアのCarbernt Sauvighonを思い出すような味わい。アルコール度も15%ある。このワインは手書き風のラベルでクラフトワイン感を出していて、最近のトレンドに沿ったワイン作りを目指しているのだろう。一般的なBaroloを期待すると違和感があるかもしれない。Paolo Scavino 2018は、赤いベリーと赤いローズのフレッシュな香りをまず感じ、タンニンを骨格とした、酸味もしっかりとしたミディアムボディの味わいのバランスが良いワイン。もう少し時間を置くともう少し深みがでてくるかもしれない。
評価:5点満点
Canonica’s 2020 Paiagallo 3.5点
Paolo Scavino 2018 3.8点