CALERA Jensen Vineyard Pinot Noir Mt. Harlan 2019

Caleraを語るうえで欠かせないのが、創業者Josh Jensen。BourgogneでDomaine de la Romanée-ContiやDujacで働いた経験を持つJensenは、帰国後、CaliforniaでBourgogneの偉大なPinot Noirに通じるワインを造ろうと考えた。そして辿り着いたのが、Gavilan Mountainsの標高の高いMount Harlanだった。ただし、目指したのはBourgogneのコピーではない。Bourgogneから学んだ「テロワールをワインに表現する」という思想を、Californiaの土地で実現することだった。冷涼な気候、石灰質土壌、Californiaの光と果実。その組み合わせから生まれるPinot NoirがCaleraのスタイルのようだ。


Mount Harlanは標高約2,200ftの高地で、Monterey Bayからの冷たい風の影響受ける冷涼な地。

まずは外観。色合いは透明感のある薄めのガーネット。ややオレンジがかった色調。アルコール度数14.5%の割には、見た目はさらりとして軽やか。香りは、開けたてのボトルからはそれほど感じなかったが、30分ほど経つと徐々に香りが広がってきた。チェリー、クランベリー、ストロベリーに、ミント、ブラウンシュガー。鉄分を思わせるような硬質なミネラルのニュアンスも感じる。味わいは、プラムジャムのような熟した果実味に、ドライローズペタルのような乾いたフローラルなニュアンス。酸はしっかりと感じられ、ミディアムボディ。中盤からタバコやレザー、ペッパーの風味が現れる。特に印象的だったのは、ペッパーや乾いた木を思わせるような苦味。この苦味が喉の奥に残り、飲み始めから余韻まで一貫してワインのベースになっているように感じた。

「California’s Romanée-Conti」と称されることもあるCalera。Romanée-Contiを飲んだことがないため直接比較はできないが、確かにBourgogneの偉大なPinot Noirを意識したスタイルなのだろうと思わせる。ただ、実際に飲んで感じたのは、いわゆる「エレガントで繊細なBourgogne」というより、むしろボールドで力強いスタイル。果実味の厚みや、タバコ、レザー、ペッパー、乾いた苦味には明らかにCaliforniaらしさを感じた。

Bourgogneを目指しながら、カリフォルニアの果実の熟度や力強さを無理に抑え込んでいない。そのため、BourgogneのPinot Noirというよりも、むしろBourgogneを志向しているのに、Californiaであることを隠していないPinotという印象。実際にグラスに注いでみると、Bourgogneのコピーには感じられない。Bourgogneへの憧れを持ちながらも、Californiaという土地の個性をしっかり残したワインと言った感じだ。

以前訪れた時のテイスティングルームのエントランス

その個性もあってか、アメリカ産のステーキとの相性が非常によかった。繊細な料理に寄り添うというより、肉の旨味や焼いた香ばしさにも負けない構造を持ったPinot Noirだと感じた。カカオ度の高いダークチョコと合わせてもよく合った。

評価(5点満点)

Calera Jensen Vineyard Pinot Noir Mt. Harlan 2019 3.8点

投稿者 Gen

Certified Specialist of Wine / Sake Diploma