香川県・琴平の酒文化施設「金陵の郷」にて試飲。
金陵の郷は、江戸時代の酒造りを今に伝える展示や映像を通して日本酒を学べる。ここでの試飲は、単なる味見にとどまらず、酒そのものへの理解を一段深めてくれる。今回は3種を飲み比べたが、その中で印象的だつたのが瀬戸内オリーブ純米吟醸。
瀬戸内オリーブ純米吟醸は、無色透明で澄んだ外観。純米吟醸らしいマスカットのようなフレッシュで華やかな印象。青い果実やグリーンなニュアンスはオリーブ由来を思わせる。口に含むと、甘みと酸味がバランスが良く、軽やかでみずみずしい味わい。後味はすっきりとしていて、飲みやすいクリアな仕上がり。オリーブをモチーフとしたボトルデザインも洒落ていて、思わず手に取りたくなる一本。日本酒に馴染みのない人にも勧めやすいと思う。一方でイタリア料理との相性が謳われているが、実際に合わせてみるとやや疑問が残り、合わせるなら日本酒に合うシンプルな肴の方がしっくりくる印象。
あわせて試飲した山廃純米は、しっかりとした旨味とコク、やや厚みのある酸が感じられるクラシックな味わい。一方の大吟醸は、華やかな香りと滑らかな口当たりが際立つ、軽やかで上品な仕上がりだった。
三者を飲み比べることで、伝統的な造りから現代的なアプローチまでの幅が際立ち、とりわけオリーブ純米吟醸は、この土地ならではの素材と発想が結実した一本として印象に残った。

大吟醸・オリーブ純米吟醸・山廃純米
評価(5点満点)
金陵 瀬戸内オリーブ純米吟醸 3.5点
