2024年リリースのNO747は、2019年の収穫年を反映している。ブレンドの70%が2019年に収穫されたブドウで作ったベースワインだ。Chardonnayの収穫が少なかったため、Pinot Noirが多く使われている。その年のぶどうの特性を最大限に引き出しつつ、異なるCuvéeのベースワインをブレンドして、個性的な仕上がりのChampagneとなっている。これは一般的な、同じ味わいをブレンドのテクニックによってつくるハウススタイルのChampagne作りとは異なるユニークなアプローチだ。
さてこちらのChampagne、色合いは深いゴールドで、細かい泡が静かに立ち上る。フィルターをかけていないにもかかわらず、透明感がある。香りは、レモンやアプリコットのフレッシュで果実感豊かなアロマが最初に広がり、その後にジンジャーのスパイシーなアクセントが加わる。さらに、sur leesのニュアンスが感じられ、濡れた石のようなミネラル感が奥行きを与えている。これらの香りが織り交ぜられ、複雑でありながらも調和の取れた印象を与える。口に含むと、フルボディでリッチな味わいが広がるが、しっかりとした酸味がバランスを取っており、飲みやすさを感じさせる。Pinot Noir主体だからこその、滑らかなタンニンとともに、塩味のようなミネラル感が長く続くロングフィニッシュが特徴的で、味わいが最後まで飽きさせない。木の香りも控えめに感じられ、全体の調和を保っている。Extra Brutだがドサージュ1.5g/LとBrut natureに近い風味。しっかりとしたボディ感と複雑な味わいが際立っており、特に生チョコレートとの相性が抜群だった。そのリッチでクリーミーな質感が、ワインの深みのある味わい調和した。
評価(5点満点)
Champagne Jacquesson Cuvée No747 Extra Brut 4.5点
