Gevrey-Chambertin村名ワイン。外観は、やや曇りを感じるルビーレッド。落ち着いた色調で、やや熟成のニュアンスも見られる。グラスに注ぐと、まずブルーベリーや野いちごといった小粒の赤系果実の香りが立ち上がり、そこにトリュフや森の下草を思わせる香りが重なる。時間とともにプルーンのような熟した果実、ハーブの爽やかなアクセント、そして控えめな樽由来のスパイスやバニラのニュアンスが感じられ、香りに奥行きを与えている。口に含むと、穏やかな酸が全体を支え、果実味と樽の風味がバランスよく調和している。タンニンはきめ細かく、ミディアムボディながらしなやかでエレガントな印象。ブルゴーニュらしい繊細さと上品さを備えた味わいである。翌日に再度味わうと、初日の華やかな香りはやや失われており、やや平板な印象となったのは残念。開けたてのフレッシュな香りとバランスを楽しむのに適した一本。初日は牛肉の赤ワイン煮、二日目は豚肉の鍋料理に合わせた。
評価(5点満点)
2021 Domaine Le Guellec-Ducouet Gevrey-Chambertin Clos Champs 3.5点
