Beaujolais Nouveauも以前に比べると余り盛大なイベントにはなっていない。そもそも日本では騒ぎ過ぎのきらいがあったが、最近は落ち着きつつも個性のあるNouveauが手に入るので楽しみだ。実はBeaujolais Nouveauは余り好みではなかったのだが、最近色々と飲み比べてみておいしいと思うようになった。

Domaine Les Gryphéesは、スタンダードなAOC Beaujolaisだがゴールドのラベルで高級感出している感じ。古木のブドウを使いフィルターもせず自然に近いワイン作りとのこと。 ワインの外観はパープル寄りのルビーで、フレッシュ感が感じられる。香りはイチゴキャンディや赤いベリーのようなフルーティーさが広がり、微かにネイルポリッシュのような揮発的なニュアンスが加わって、少し複雑さを感じさせる。口に含むと、スムースな飲み口で、酸味も穏やか。ノンフィルターながらも、非常にクリアで、まさに典型的なBeaujolais Nouveauという印象を受ける。全体的には自然派らしい素直でフレッシュな味わいが広がり、飲みやすさとバランスが取れている。

一方、Domaine du Chapitreは、AOC Beaujolais-Villages。Beaujolaisより厳選された北部の地区で収穫量に規制あり、アルコール度が高くより品質が良いとされている。色は透明感のある赤紫で、見た目も軽やかでさらっとした印象。香りはイチゴキャンディとバナナの甘い香りに、ミントのような爽やかなハーブ香が少し加わり、全体的にフレッシュで爽快な感じがする。飲み口は非常にさらっとしていて、酸味も穏やか。飲んだ後にはドライレーズンのような風味が感じられるけれど、甘さはなく、ドライな印象が強い。全体的に軽やかでスルスルと飲めるタイプのワインだ。

両者の違いについては、正直Villageの方が品質が明らかに上だと感じるわけではなく、それぞれ作り手の個性が表れてる印象を受けた。それぞれの特徴が微妙に異なり比較するのもおもしろい。

評価(5点満点)

Domaine Les Gryphées  3.5点

Domaine du Chapitre Beaujolais-Villages 3.8点

投稿者 Gen

Certified Specialist of Wine / Sake Diploma